サイレントテロ

そういえばいつか、サイレントテロという言葉を聞いたことがあったな、と思いネットで調べていたら、これはまさに私のライフスタイルではないか、と思って感動した。

サイレントテロとはすなわち、社会への復讐を趣旨として「極力消費しない、極力働かない、結婚しない、子供産まない」というライフスタイルを貫くことなのであるが、「極力働かない」以外は私なかなかいい線行ってる。

しかし不思議な概念であるよな。社会への復讐のために敢えて(他の生き方もできるのに敢えて)サイレントテロリストになる奴もおるまいとは思う。その内訳は、気づいたらどうもそんな感じの人生であり、しかしその巻き返しを図ろうとすることなく、現状を肯定して生きていく、その対外的な理由づけとしての「社会への復讐」である、というだけのことであるまいか。

だからサイレントテロというのはある種の虚構なんじゃないかと思う。しかし、社会への恨みを抱えて低空飛行な人生を生きる人がいるというのは事実であって、それはそれで社会問題には違いないので、やはりサイレントテロ問題はある、といえるかもしれない。STAP細胞はあります。

かくいう私も社会への恨みがない者ではない。何せ最初に就職したところを1年で実質クビになっているしね。小学校ではいじめられたし、中高の頃から常に孤立しがちであったし、大学もぼっちであったし、就活弱者であったし、遅くとも30代で結婚するだろうと思ったら一切その気配なく30代を終えようとしているし、決して表街道を歩かせてもらえない人生なのだ。

そのように私に土を舐めさせた我が国のごときは、少子化でも高齢化でも何でもガンガン進んで人口減少すればよろしいと思うし、さっさと三流国へと衰退して日本スゴイのお歴々が完全に沈黙する日が来ればいいと思う(でもしないんだろうね、どこまで行っても)。ただし、そういうのは全部私に迷惑かけないようにして起こっていただきたいけど、もちろんそうも行かない。ていうかむしろ真っ先に煽りをくらいそうである。だからサイレントテロなども、ささくれた神経をなだめる一種の鎮静剤のようなものに過ぎないのであろうね。